ちょっとヘタレちっくな大佐と兄さんです(笑)
ロイ→アイ、エド→ウィンリイっぽく。







   3月3日






「よう、大佐。報告書届けにきてやったぜ。」

「まったく兄さんは。礼儀ってものを知らないんだから・・・。
マスタング大佐、お久しぶりです。」

先の発言は兄のエドワード、後のは弟のアルフォンス。
二人はエルリック兄弟として、この国でそれなりに名の通った優秀な若き錬金術師である。
特に兄のエドワードは『鋼』の2つ名を持つ国家錬金術師なので、
私が指令官を勤めるこの東方司令部に度々やって来る。


「まったく、アルフォンスの言う通りだ。
入室する時はノックぐらいしたらどうかね、鋼の。」

「うるせーな!!俺達は賢者の石を探す旅で忙しいんだ。
それなのに、わざわざ報告書届けに来てやってんだぞ!!
ちょっとは感謝しやがれ!!」

「軍の狗たる者、軍の命令に従うのは当然のことだろう?」

「だからちゃんと届けに来てやったじゃねえか!!!
相変わらずムカツク言い方ばっかりしやがって!!!」

「兄さん、ちょっと落ち着きなよ・・・。」


今にもロイ殴りかかりそうな勢いのエドワードをアルフォンスが必死になだめる中、
控え目なノックと共にリザが入室してきた。


「失礼します、大佐。
あら、エドワード君とアルフォンス君もお久しぶりねvv元気だった?」

「あ、ホークアイ中尉。こんにちは〜〜(*^^*)」

「ちぃす、中尉!!ああ、俺達は元気だよ。中尉も元気そうだな。」

「ええ、お陰さまでね。
そうだ、さっき軍の受付の子からケーキを頂いたのよ。
せっかくだからエドワード君、食べて行かない?
アルフォンス君は食べられないけど・・・。」

「いえ、気にしないで下さい。」

「マジで!?うん、食べる。食べる。」

「そう?じゃあ、お茶を用意してくるわね。せっかくですから大佐も休憩になさって下さい。」

「ああ、そうするよ・・・。」

「あ、僕も手伝いますよ。」

「あら助かるわ。ありがとう、アルフォンス君。」


そう言って、リザとアルフォンスは部屋を出て行った。
今執務室に残っているのはロイとエドワードだけである。


「賢者の石は見つかりそうなのか?」

「いいや、なかなかな。
あちこち当たってはいるんだけど、どれもハズレばかりだ。
このままじゃ、リゼンブールにも帰れねえな。」

「何だ?君達の幼馴染みで、確かウィンリィ嬢とか言ったか?
彼女とも全然連絡をとってないのかね?」

「伝えることもねえのに、連絡なんかするはずねえよ。
・・・そういえば、今日って何日だっけ?」

「??3月2日だが。」

「!!!そっか、もうそんな時期なんだ。」

「何だ?この時期、何か大切なことでもあるのかね?」

「べ、別に何でもねえよ。
・・・・・・な、なあ大佐。大佐はどうやって、好きな人に告白してんだ?」

「はぁ??」


鋼のの突拍子もない質問に、私は少々面食らってしまった。


「何でそんなこと聞くのかね?」

「べ、別に深い意味なんてないけど。
ただ、大佐はいつも女の人口説いてるから、そういうの得意そうだと思って。」

「・・・・・。」


確かに私は自他共に認めるフェミニストだし、
女性が喜ぶ言葉も十分に理解しているつもりだ。

だが、今の鋼のの真剣な表情に答えられるような答えは持ち合わせてはいなかった。
何故なら私は、心から愛する女性には自分の思いを
どう伝えればいいのかさえ分からなかったからだ。
私が答えに窮する間に中尉とアルフォンスが戻ってきた。


「お待ちどおさま。あら、2人ともどうしたの?」

「お!!サンキュー、中尉、アル。」

「鋼のは、どうやって好きな女の子に告白したらいいのか知りたいらしい。」

「ば、馬鹿。言うんじゃねえよッ!・・・でも中尉ならどう?」

「私?」

「うん。中尉ならどうやって告白されるのが一番嬉しいの?」

「・・・そうねぇ。本心から言ってくれるのなら、どんな言葉でも嬉しいわよ。
でもストレートに『好きだ』って言ってくれるのが一番かしらね。でもどうして?」

「あ、ううん。何でもないよ。
ただ、なんとなく。あ、ヤバい!
列車の発車時刻そろそろじゃねえか。もう行かねえと。
ケーキありがとう、中尉。行くぞ、アル。」

「あら、もう帰るの?次はゆっくりいらっしゃいね。」

「うん。じゃあまたな。大佐、中尉。」

「お邪魔しました〜〜。」


そのまま二人は執務室を後にした。




「相変わらず、騒がしい奴らだな。」

「本当に・・・・(笑)でも、あの2人が来ると楽しいですよね。」

「まあ、確かにな(笑)」

「ところで中尉。さっき、鋼のに言った言葉は本当かね?」

「え?ああ、告白がどうのとかいうことですか?
ええ、嘘をついたつもりはありませんが・・・。」

「そうか。では今、私が君に好きだと言ったらどうするんだ?」

「え・・・?//大佐、冗談は・・・・・。」

「冗談なんかじゃない。」

「そんな訳・・・。
だって大佐の周りには私よりずっと素敵な女性が沢山いるじゃないですか!!//」

「そんなことはない。私にとって、君以外の女性なんて考えられないんだ。
嘘じゃない。中尉。いや、リザ。私は君を心から愛している。もうずっと前から。」

「そ、そんな……///」


それっきり、彼女は下を向いてしまった。


「リザ。君の答えを聞かせてくれないかな?」


まるで死刑宣告をされた囚人ねような気分で、私は彼女の返事を待った。
どれくらい経ったのだろう・・・。
実際はほんの数分だが、私には何時間にも感じられた。
彼女は耳まで赤くなった顔をゆっくりとあげ、真っ直ぐに私を見据えてこう言ったのだ。




「大佐、私も貴方が好きです。」









「なあ、アル。」

「何?兄さん。」

「明日って確か、ウィンリィの誕生日だよな?」

「そっか、明日は3月3日だもんね。」

「何かプレゼントでも送ってやるか?」

「珍しいね。うん、きっとウィンリィも喜ぶよ。
せっかくだからリゼンブールに帰って直接渡さない?
兄さん、自分の気持ちをちゃんとウィンリィに伝えなきゃね?」

「バ、バカ野郎!!!何言ってんだよ///」


もう1つのカップル誕生もきっと遠くはないだろう…。







 *あとがき*

3月3日を勝手にウィンリイの誕生日にした上、
それから2ヶ月以上経ってからアップするとは・・・(ToT)
読んで下さって、ありがとうございました。
自分の文才のなさに泣けてきそうです・・・orz
初めて兄弟を出しましたが、いかがでしょうか?
感想、お待ちしております。