TRUTH4







程なくして、マスタング大佐を乗せた車はアンバサダーホテルに到着した。

今回は、あくまで極秘任務。

爆弾犯に軍人の存在を気付かれることがないよう、一同は全員私服である。

彼らのことをよく知らない人間が見れば、そう簡単に軍人だとばれることはないだろう。



現場での軽い確認の後、ハボック、ブレダ両少尉と無線係のフュリー曹長は、各々自分の持ち場へと散っていった。
(因みに、ファルマン准尉はもしもの時の為に、東方司令部に待機している。)




1人残ったロイに、1人の中年の男性が近づき、ロイに話しかけた。


「初めまして、マスタング様ですね。
私、本日のコンテストの主催者のクロード・マッキンリーと申します。
ご多忙の中、わざわざ我が社が主催するミス・コンテストにお越し戴き、ありがとうございます。」


今回ロイに与えられた身分は、最近手掛けたある事業が成功し、名を上げつつある中小企業の若き青年社長兼実業家ということになっていた。


「初めまして、Mr.マッキンリー。
このような伝統あるコンテストに、私のような若輩者をお招き下さり、大変光栄に感じております。
先ほど戴いたパンフレットを拝見していたのですが、今年の候補者もまた美女揃いで誰が優勝するのか、中々の見物ですね。」


「ハハハ。マスタングさんが女性好きだという事は、風の噂で耳にしておりましたが、どうやら本当のようだ。中々にお目が高い。
そうなのです。今年は例年以上に美女が揃いましてな。
主催者側としても大いに盛り上がっておる所なのですよ。
立ち話もなんですから、私の部屋にご案内致しましょう。
色々とお伺いしたいこともありますしな。」


「はい、こちらこそ。」



そのまま2人は、マッキンリー氏の部屋があるホテルの最上階まで上がっていった。











「わあ、やっぱり似合いますね〜。リザさん、とってもお綺麗ですよ!!」


「そ、そうかしら??」


ドレスへの着替えが終わったリザに、エヴァは驚嘆の声を上げる。

実際にそのドレスに袖を通したリザは、エヴァが想像していた以上にずっと美しかった。


「ええ、とっても!!後はお化粧と髪を綺麗に結い上げたら、優勝間違い無しです!!」


「上手ね。
ちょっと聞きたいのだけど、私が軍人だということは…。」


「あ、知っているのは私と社長のマッキンリーだけですよ。
私、普段はマッキンリー社長の秘書をしているので。」


「そう…。それじゃあ、私が軍人だということは、他の誰にも知られないように気をつけてね。」


「もちろん、それは大丈夫ですよ。
私だって、折角のコンテストが台無しになってしまうのは辛いですもん。私のお母さんも…。」


一瞬の彼女の表情の曇りを、リザは決して見逃さなかった。


「だから、リザさんやマスタング大佐の事は、社長共々、とても頼りにしてるんです。
よろしくお願いしますね。」


「ええ。大丈夫よ、きっと…。」



『あの人ならきっと、無事に事件を解決に導いてくれるはず…。』



「あ、リザさん。今マスタング大佐の事考えてたでしょ〜。
すごく優しい顔してましたよ。
ねえねえ、マスタング大佐ってどんな人なんですか??」


「どんな人って、ただの手のかかる上司よ。」


「またまた〜。それだけじゃないくせに。」


「さっきも言ったけど、私と大佐の関係は貴女たちが思ってるような関係じゃないのよ。」


穏やかな会話が続く中、リザの変身は着々と進行中であった。



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 *あとがき*

第4話更新しました。
ちょっとリザさん、乙女チックになってしまった(笑)
にしたって、主催者の名前適当すぎてすいませんorz
読んで下さり、ありがとうございました。