TRUTH6







「Ladys & Gentle men!!
本日は我がマッキンリー社が主催する、アメストリス最大のミス・コンテストにようこそお越し下さいました。
我が社を代表しまして、皆様のご来場に心から御礼申し上げます。皆様、最後までどうぞお楽しみ下さい。」


マッキンリー社長の挨拶の後、程無くしてミス・コンテストは開催された。

例年ならば、水着部門やドレッサー部門といった数々の部門が存在し、
各々の獲得点数を集計して 総合得点が最も高い者にミス・アメストリスの称号が与えられるのだが、
今年はテーマを1つに絞り、そのテーマに最もふさわしいと思われる女性にその称号が与えられる事になっていた。


そのテーマこそが『Queen(クィーン)』だった。

今年はそのテーマに合わせた新しいティアラも用意されており、周囲の期待も否応なしに高まる。

アメストリス一気高く、美しいとされる者は一体誰なのだろうか…。



そんな中、東西南北そして中央からの厳しい予選を勝ち抜いてきた女性達が、
この日のために用意したのであろう美しいドレスに身を纏い、一人一人舞台に登場する。

会場のあちこちから、『ワー』っという小さな歓声が飛び交う。




その様子を、リザは控室に置いてある今日のコンテストの中継をしているラジオで聞いていた。

彼女の出番は一番最後なので、まだ舞台に出て行くまでには大分時間があった。

控室にはリザ以外にも自分の出番を待つ、多くの出場者がいたのだが、
彼女たちは皆、自分たちの事で頭が一杯なのだろう。話声などは一切聞こえず、準備に余念がない。


リザはこのような場所が苦手だった。

職業柄、どうしても男性に囲まれている事の方が多いし、
匂いに敏感な彼女は、きつい香水や化粧品の匂いに酔ってしまう。



『硝煙の方がもっときつい臭いの筈なのに。慣れって怖いわね。』



「リザさん、大丈夫ですか??もうすぐ出番になりますけど。少し、外に出られます??」


リザの異変に気がついたのだろう、エヴァは水の入ったカップを手にリザの元へやってきた。

カップをリザに手渡しながら、尋ねてくる。


「あら、ありがとう。ええ、大丈夫よ。少し緊張しているだけ。」


優しい彼女は、にこっと笑ってリザの手を取り、リザしかに聞こえないような小さな声でこう告げた。


「大丈夫です、リザさん。
こんな所で言うのもなんですけど、この中でリザさん、一番綺麗で素敵ですよ。
絶対今年の優勝はリザさんです!!私が保証しますから。
後は兎に角、笑顔。笑顔ですよ。
マスタングさんにその姿で笑顔を向けてあげたら、マスタングさん卒倒しちゃうかもしれませんよ。」


なんて、ウィンクまで付けて話してくれた。


またその話か、と内心呆れながらも、エヴァのその一言で随分と緊張が解けたのを感じる。


卒倒するかどうかはともかく、
大佐が自分の姿を見て、どんな反応を示すのかは気にならないと言えば嘘になる。


この姿を一番見せたいのも、逆に一番見せたくないのもロイかもしれない。



「そうね。ここまで来ちゃったんだから、もうやるしかないわね。」





    会場に、司会者の声が響く。


「では、いよいよ最後の出場者となりました。
エントリーNo.61。イーストシティー代表、Miss.ホークアイ。」



会場の興奮も最高潮に達した頃、真っ赤なドレスに身を纏ったリザは、舞台へと足を進めた。







 *あとがき*

第6話続けて更新しました。
もう、突っ込み所満載なような…orz
次はリザさん、とうとう舞台の上に立ってもらいます!!
それにしたってこの話、どれ位の長さにするつもりなんでしょう、私…(汗)
読んで下さり、ありがとうございました。