弥勒視点の詩
婚約前設定でお願いします。







   君という名の光






右手に封じられし、奈落の呪い



いつ、自分も亡き父のように自らの風穴によってこの世から消えてなくなるかも分からぬ過酷な運命。



明日をも分からぬ命だから、仲間を求める事を止め、独りで生きていく事を誓った。



話相手のいない寂しさから、一人旅の道中で出会った女を片っ端から口説いてみては、自分の子を産んでくれと頼む。

もちろん、そんなことは本心でもなんでもなかった。

その身に全てを吸い付くす呪いを持つ者など、自分以外にもう二度と見たくもない。

だから、本気で愛する人は決して作らない。

そう決めていた。






決めていたはずなのに……。



珊瑚、お前に出会ってしまった。

最初は潔癖で真っ直ぐなその言動に、正直戸惑いもした。

あまりにも自分とかけ離れていたから。



だが供に旅を続けるうちに、徐々に垣間見えてきたお前の素顔に、惹かれていく自分を隠し通すことが出来なくなっていた。

弟や里の仲間の事を思い、涙を流す時はそばにいて、私の腕の中で存分に泣かせてやりたい。

そしてもう一度、その向日葵のような笑顔を私に向けて欲しい。



いつの間にか、そんな事ばかり考えるようになっていた。

お前に出会って初めて、『もっと生きたい。幸せになりたい。』と願うようになっていた。



珊瑚、私さえも気が付かないうちに、お前は私の暗闇を照らす一筋の光となってくれていたのだな。

願わくば、お前とともに幸を運ぶ光の下で生きていきたい。



だが今は、まだ伝える時期ではないと分かっている。







だからどうか、心の中でお前を想い続ける事を許してくれ。







*あとがき*

初書き弥珊です。
婚約前の設定で、弥勒の珊瑚への深い想いを詩にしてみました。
セットで珊瑚verも書いてみましたので、宜しければそちらもお願いします。
読んで下さって、ありがとうございました(>_<)