ありがとう。



「あかねちゃんは本当にいい子だねー。」

「元気があって、はつらつとしてとても素敵だよ。」

「ぼくはあかねちゃんのそういうところ、すごく好きだけどなー。」

いつもそうやって、私を励ましてくれた東風先生。

私の初恋の人。

優しくて、大人で、頼りになって。

この人の隣にいると、とても温かい気持ちになれた。

それでも、東風先生はかすみお姉ちゃんのことが好きだから、この想いを伝えることはないけれど。

やっぱり今でも、私の大好きな人。


「あかね、お前ってほんっとうに可愛くねえよなー。」

「色気もねえし、がさつだし、全然女らしくないしよ。」

「許婚だなんて、こっちから願い下げだぜ。」

いつもそうやって、私を馬鹿にする乱馬。

親同士が勝手に決めた許婚で、変態で、口が悪くて大嫌いな奴。

こいつの隣にいると、いつもイライラして喧嘩ばかり。全然落ち着かない。

でも本当は。

根は優しくて、正義感が強くて、いつも私を守ってくれた。

嬉しい時も、辛い時もいつも一番近くにいてくれる。


「あかね。」

あいつが私を呼ぶ時の声が好き。

その声を聴くだけで、自分たちにできないことなんてない、そんな気持ちになる。

「あかね。」

そう言って差し出される乱馬の手。

その手を握り返して思う。

乱馬はきっと、私が初めて幸せにしてあげたいと思った人。

好きとは少し違うかもしれない。

だって、東風先生と乱馬は、私にとって違うから。

もしかしたらこれが、『愛しい』って思いなのかもしれないわね。


だからもう、繋いだこの手を決して離さない。

「ありがとう。」なんて言葉では言い尽くせないから、この繋いだ手から私の思いのすべてがあなたに伝わりますように。










 *あとがき*

久しぶりにお題消化です。
CPはもちろん乱あかで。
にしても、あかねちゃん別人だーorz
読んでくださってありがとうございました。
8/22 2008