おはよう。



あいつと喧嘩した。

原因なんて覚えてない。

それ位些細な事だった。


こんな筈じゃなかったのに…

久しぶりに会えたのに。

楽しみにしてたんだ、昨日の夜は。


  それなのに、気が付けば部屋の中には俺一人。

あいつがいつ出て行ったかも分からない。


  追いかけることも出来ずに、

そのままベットに横になっても、

結局眠れないまま朝が来る。



『もう少し、ゆっくり来ればいいのに…。』



誰も来てくれなんて頼んでない。

今はもう少し、暗闇の中にいたいんだ。

そうすれば、ちょっとは眠れるかもしれないのに。


朝を告げる小鳥の鳴き声も、今は眠りを妨げる雑音にしか聞こえない。

  隣にあいつがいたら、きっとそんな事は感じてないんだろうな。


結局、考えてることはあいつのこと。

仲直りはしたいけど、謝るのはプライドが許さない。


暫く悩んで、俺が出した答えは電話。

かけてみると、案の定留守電になってて。

もちろん、部屋にいることは分かってる。



名前も名乗らず、ただ一言だけメッセージを残して受話器を置く。






暫くすると、今度は俺ん家の電話が鳴った。

あいつの声で聞こえてくる言葉は、

さっき俺が残した言葉と同じ。



  受話器の向こうで聞こえる声は、

まるで何もなかったみたいだ。

その声が、どうしようもなく俺を安心させてくれる。

やっぱり、この声が好きなんだなって思うんだ。

俺よりも俺の事を上手く愛せるのがあいつなんだって知ると、

本当は物凄く悔しいんだけど。



折角仲直りが出来たのなら、

昨夜見られなっかた夢を、現実で今からみるとしようか。


あいつに会ったら、もう1度同じ言葉を言ってやろう。

元気よくな。









 *あとがき*

お題1つ目を消化。
CPはあまり思いつかなかったので、オリジナルで。
『おはよう』って言葉の響きが好きです。
読んでくださってありがとうございました。
3/7 2008